医療保険加算一次資料確認済
看護・多職種協働加算(A215)の算定要件・単位数
- 分野
- 急性期一般病棟
- 対象:
- 医療保険 令和8年度(2026年度)
- 内容の確認日(一次資料):
- 2026-10-16
- 最新の月次点検:
- 2026-10-18変更まとめ
対象制度・改定の範囲
医療保険:令和8年度診療報酬改定(2026-06-01施行)
改定・疑義解釈を毎月点検しています。新しい資料がこの項目に影響したときだけ内容を確かめ直し、確認日を更新します。
単位数・点数
- 看護・多職種協働加算1/1日につき(急性期一般入院料4を算定している患者)
- 277点
- 看護・多職種協働加算2/1日につき(急性期病院B一般入院料を算定している患者)
- 255点
看護職員を含む多職種が協働して適時かつ適切に専門的な指導及び診療の補助を行う体制その他の施設基準に適合するものとして届け出た病棟に入院している患者が対象(A215 注)。
加算1と加算2は、算定している入院料の区分で決まる。
| 区分 | 単位数・点数 | 補足 |
|---|---|---|
| 看護・多職種協働加算1/1日につき(急性期一般入院料4を算定している患者) | 277点 | 看護職員を含む多職種が協働して適時かつ適切に専門的な指導及び診療の補助を行う体制その他の施設基準に適合するものとして届け出た病棟に入院している患者が対象(A215 注)。 |
| 看護・多職種協働加算2/1日につき(急性期病院B一般入院料を算定している患者) | 255点 | 加算1と加算2は、算定している入院料の区分で決まる。 |
算定要件
- 急性期一般入院料4を算定している患者には看護・多職種協働加算1(277点)、急性期病院B一般入院料を算定している患者には看護・多職種協働加算2(255点)を、1日につき所定点数に加算する。施設基準に適合するものとして地方厚生局長等に届け出た病棟に入院している患者が対象(A215 注)。
- 施設基準(基本診療料の施設基準等 第八の十五):当該病棟において、一日に患者に指導及び診療の補助を行う看護職員及び他の医療職種の数が、常時、当該病棟の入院患者の数が25又はその端数を増すごとに1以上であること。
- 急性期医療を担う病院であり、急性期一般入院料4又は急性期病院B一般入院料を算定する病棟であること。当該病棟の入院患者の平均在院日数が16日以内、当該病棟を退院する患者に占める自宅等に退院するものの割合が8割以上、常勤の医師の員数が入院患者数に100分の10を乗じて得た数以上であること。
- 届け出た病棟に直近3月において入院している全ての患者の状態を、一般病棟用の重症度、医療・看護必要度Ⅰ又はⅡの評価票で継続的に測定する(産科患者・15歳未満の小児患者・一定の結核患者は対象から除く)。基準①(A得点3点以上又はC得点1点以上)の患者割合に救急患者応需係数を加えた基準①割合指数と、基準②(A得点2点以上又はC得点1点以上)の患者割合に同係数を加えた基準②割合指数が、いずれも基準以上であること。必要度Ⅰは基準①2割8分・基準②3割5分、必要度Ⅱは基準①2割7分・基準②3割4分。
- 各医療職種が専門性に基づいて業務を行う体制を整える。多職種の協働の目標、各医療職種が主に行う業務内容、協働・連携して行う業務内容、情報共有や記録等の方法を文書で整理し、配置される多職種間で共有する。業務内容・業務範囲は半年に1回以上見直して文書で共有し、当該病棟の全ての看護職員と配置される他の医療職種は、その文書の内容を踏まえて業務を実施する(基本診療料施設基準通知 第7の2)。病院の医療従事者の負担の軽減及び処遇の改善に資する体制の整備も必要。
- 配置の対象となる職種は、看護職員、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士及び臨床検査技師。当該病棟で入院基本料等の施設基準に定める必要な数を超えて配置している看護職員は、この加算の看護職員として計算できる(急性期看護補助体制加算における看護補助者とみなして計算している看護職員を除く)(通知 A215(2))。
- 配置された職員は、病棟配置の看護職員等と患者の状態等を共有し、入院患者のADL等の機能の維持・向上や早期退院を目的に、各職種の専門的観点から適時適切な指導又は医師の指示に基づく診療の補助を行う。各職種の業務は、次の例を参考に合意を得て行う。看護職員は入院患者に対する看護。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士は、入院生活で患者が実際に活動する場面に合わせた評価、指導、患者自らが生活動作を行えるようになるための支援等。管理栄養士は、食事状況の観察、必要栄養量や摂取栄養量の評価、食事変更の提案等。臨床検査技師は、適時の検体検査等の実施、結果の確認、異常値等の報告等。患者に直接指導を行った場合は、その要点を簡潔に診療記録等に記載する(通知 A215(3))。
- 配置された者は、病棟における業務に従事している時間において、原則として第2章特掲診療料の点数は別に算定できない。ただし、常態として勤務時間の大部分は病棟に配置され、第7部第1節リハビリテーション料(H004摂食機能療法を除く)の算定を行わない者に限り、H004摂食機能療法の算定は可能。病棟における業務に従事している時間に、B005退院時共同指導料2及びB005-1-2介護支援等連携指導料に係る指導等に従事することは差し支えない(通知 A215(4))。
- 配置された者は、第1章第2部入院料等において配置が求められている従事者として従事することはできない(通知 A215(5))。
- 多職種の配置は、各病棟の入院患者の状態等の実情に応じ、同一の入院基本料を届け出ている病棟間を含め、曜日や時間帯によって一定の範囲で傾斜配置できる。当該病棟で実際に配置を必要とした看護職員数の合計(入院料及び看護・多職種協働加算に規定する看護職員及び多職種職員を合計した最小必要数から、看護職員以外の多職種職員の実際の配置数を差し引いた数)の7割以上が看護師であること(基本診療料施設基準通知 第7の2)。
- 届出は様式9・様式10・様式10の2・様式10の5・様式13の2を用いる。届出の単位は病棟ごとではなく、保険医療機関内の急性期病院B一般入院料又は急性期一般入院料4を算定する一般病棟全体(疑義解釈その1 問13)。
- 看護職員、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士又は臨床検査技師のいずれかを25対1で配置することとされているが、看護職員のみの配置で他職種を配置しなくても算定できる(疑義解釈その2 問36)。
- 看護要員の数などと同様に、「看護職員を含む多職種の数」も、歴月で1か月を超えない期間の1割以内の一時的な変動であれば、その都度の届出は必要ない(疑義解釈その11 問2)。
この項目がわかりにくい方へ|図解で解説しています
算定要件は条件を並べたものなので、どういう順番で進むかまでは書かれていません。 そこを図にして並べ直した記事があります。
ここから下は、算定したあとの記録と自己点検の目安です。事業所内の自己点検用に整理したもので、実地指導等での判断を保証するものではありません。
記録に残すこと
- 病棟ごとの勤務実績(様式9)と、看護職員及び他の医療職種の配置数(入院患者25人又はその端数ごとに1以上)の算出。
- 多職種の協働の目標、各医療職種が主に行う業務、協働・連携して行う業務、情報共有や記録等の方法を整理した文書と、配置される多職種間で共有した記録。
- 業務内容・業務範囲を半年に1回以上見直し、文書で共有した記録。
- 患者に直接指導を行った場合に、その要点を簡潔に記した診療記録等。
- 重症度、医療・看護必要度の評価票(ⅠかⅡか)の継続的な測定結果と、基準①・基準②の割合指数の集計。
- 平均在院日数(16日以内)、自宅等に退院する患者の割合(8割以上)、常勤医師数を確認できる資料。
- 配置された者が病棟業務に従事している時間帯に、特掲診療料を別に算定していないことを確認できる勤務表と算定状況の記録。
自己点検で見るポイント
- 加算1(急性期一般入院料4)と加算2(急性期病院B一般入院料)を、算定している入院料に合わせて使い分けているか。
- 常時、入院患者25人又はその端数ごとに1人以上の看護職員・多職種が配置されているか。一時的な変動は1か月を超えず1割以内か。
- 配置された者が、入院料等で配置が求められている従事者を兼ねていないか。
- 配置された者の病棟業務の時間に、特掲診療料(疾患別リハビリテーション料など)を別に算定していないか。H004摂食機能療法は条件つき。
- 重症度、医療・看護必要度の基準①・基準②の割合指数が、ⅠかⅡかに応じた基準以上か。
- 多職種の協働を整理した文書が整備・共有され、半年に1回以上見直されているか。
- 実際に配置を必要とした看護職員数の合計の7割以上が看護師か。
つまずきやすい点
- リハ職などを配置しなくても、看護職員のみの配置で算定できる(疑義解釈その2 問36)。リハ職の配置が算定の条件になるわけではない。配置した場合の業務は通知 A215(3) の例を参考にする。
- 精神病棟入院基本料の注7などに、名前の似た「精神病棟看護・多職種協働加算」がある。対象は精神病棟で、看護職員、作業療法士、精神保健福祉士及び公認心理師が対象。この項目(A215)とは、対象の病棟も職種も違う。
- 配置された者は、病棟業務の時間は原則として特掲診療料を別に算定できず、入院料等で配置が求められている従事者としても従事できない。疾患別リハビリテーション料の専従者を兼ねてよいかは、専従者の規定(特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱い 別添1 第38・第40ほか)で確認する。
- 平成26年3月31日時点で10対1入院基本料等を算定していた病院で、令和8年3月31日時点に地域包括ケア病棟入院料の届出がある場合は、新たに別の病棟で地域包括ケア病棟入院料を届け出ない場合に限り、この加算の届出ができる(疑義解釈その6 問12)。
関連Q&A
根拠資料
- 医科診療報酬点数表(令和8年厚生労働省告示)現行版
PDF p.41 A215 看護・多職種協働加算(注の最終行のみp.42)
- 基本診療料の施設基準等(平成20年厚生労働省告示第62号)現行溶け込み版
第八 入院基本料等加算の施設基準等 十五 看護・多職種協働加算の施設基準
- 基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(保医発0305第7号・令和8年10月7日更新版)
PDF p.113-115 第7の2 看護・多職種協働加算
- 令和8年度 実施上の留意事項通知(医科・令和8年10月7日更新版)
PDF p.60-61 A215 看護・多職種協働加算 (1)〜(5)
このページは厚生労働省の告示・通知・疑義解釈をもとに、リハビリ専門職の自己点検用に整理したものです。正確性には最大限配慮していますが、内容を保証するものではありません。実際の算定・請求にあたっては必ず原本(告示・通知)を確認し、判断に迷う場合は保険者・地方厚生局にお問い合わせください。