休日リハ加算・みなし単位・看護・多職種協働加算|3つの読み違い
公開 2026-10-16 / 更新 2026-10-19|作業療法士・トロル
この記事でわかること
- みなし単位は点数の付く加算ではなく、1日18単位・週108単位・1日24単位の枠に数える決まりです
- 計画書の作成・説明、記録、移動の時間は、みなし単位に数えません
- 休日リハビリテーション加算(1単位25点)は、回復期の提供体制加算(1日60点)とは別の加算です
- 看護・多職種協働加算は、看護職員だけの配置でも算定できます
令和8年度の改定で、急性期のリハ職に関わるルールがいくつか増えたり、はっきり書かれたりしました。 名前や字面から想像すると、中身が少し違うものが3つあります。
この記事では、その3つを「ありがちな読み」と「実際」に分けて並べます。
広告
みなし単位は、点数の付く加算ではありません
「みなし単位」は、通知にも厚生労働省の説明資料にも出てこない呼び名です。 もとの規定は、第7部リハビリテーションの通則5の3にあります。
通則とは、その部の全体に共通するルールのことです。 特掲診療料とは、入院料などの基本診療料とは別に点数が付く診療行為の区分を指します。
専従の療法士が、疾患別リハ以外の特掲診療料に係る業務をした時間を合算します。 それが20分以上なら、20分を1単位とみなして数える決まりです。
バスの定員にたとえると
数える枠は、1人1日18単位が標準です。 週は108単位まで、1日は24単位が上限になっています。
ここでいう週は、日曜日から土曜日までです。 疑義解釈(個別の質問への回答)で、そう示されています。
何のための数え方かは、説明資料に書かれています。 従事できる業務が広がっても、働く時間が単純に増えないようにするためです。
- 数える:疾患別リハ、集団コミュニケーション療法のほか、医学管理等・在宅医療・第7部のリハビリテーション・精神科専門療法に係る業務
- 数えない:総合計画評価料の計画書の作成と説明、リハビリテーションの記録、個別療法のための移動、その他リハビリテーション、家族等の指導、介護施設等への助言
★カンファレンスや書類作成という名前だけでは、数えられるかどうかは決まりません。 どの特掲診療料に係る業務か、で見ることになります。
数え方の例を置いておきます。数字は説明用です。 専従の療法士が、疾患別リハを16単位行いました。 別に、第7部の摂食機能療法を40分行った日です。
40分は、20分につき1単位なので2単位とみなします。 この日の合計は、16+2で18単位として数えることになります。
患者さん側の上限とは別のルールです
数え方の条文と根拠は、報酬チェックのリハ専従者の実施単位数とみなし単位にまとめました。
休日リハ加算は、回復期の提供体制加算とは別の加算です
令和8年度から、疾患別リハに休日リハビリテーション加算が新しく付きました。 休日に行ったリハ1単位ごとに25点です。
回復期リハ病棟には、名前のよく似た休日リハビリテーション提供体制加算があります。 並べると、別のものだと分かります。
| 休日リハビリテーション加算 | 休日リハビリテーション提供体制加算 | |
|---|---|---|
| 付く場所 | 疾患別リハ料の注5 | 回復期リハ病棟入院料のA308 注2 |
| 点数 | 1単位につき25点 | 1日につき60点 |
| 評価するもの | 休日に行ったリハそのもの | 休日も週7日リハを提供できる体制 |
| 対象 | 入院中の患者さん(疾患により入院中以外も) | 入院料5と入院医療管理料の患者さん |
休日とは、土曜日、日曜日、祝日のことです。 12月29日から31日と、1月2日・3日も休日として扱います。
加算は、起算日(数え始める日)から30日目までです。 この起算日が、疾患別リハ料ごとに違います。
- 心大血管疾患・呼吸器:発症、手術、急性増悪から7日目か、治療開始日の早いほうから数えます
- 脳血管疾患等・運動器・廃用症候群:発症、手術、急性増悪の日から数えます
そのほか、早期・初期・急性期の各リハ加算とは、別に算定できます。 回復期のように、1日あたりの定額で付くわけではありません。
一部の慢性の疾患の患者さんは、対象から外れます
疾患ごとの起算日や、対象外の患者さんの区分は、報酬チェックの休日リハビリテーション加算で確認できます。 回復期の側は休日リハビリテーション提供体制加算のページです。
看護・多職種協働加算は、リハ職を置かなくても算定できます
看護・多職種協働加算は、急性期の入院料に付く加算です。 急性期一般入院料4なら1日277点、急性期病院B一般入院料なら255点になります。
他の入院料では算定できません。 まず、自分の病棟の入院料がどちらかを見ることになります。
名前に多職種とあるので、リハ職などを置くことが条件に見えます。 ところが疑義解釈では、看護職員だけの配置でも算定できるとされています。
条件になっているのは、看護職員と他の職種を合わせた人数です。 入院患者25人、またはその端数ごとに、1人以上を常時配置します。
端数とは、25人に満たない余りのことです。 例:入院患者が40人なら、40÷25は1.6。端数も1人と数えるので、2人以上になります。
配置できる職種は、看護職員、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、臨床検査技師です。 リハ職が入ったときの役割は、通知に例が書かれています。
入院生活で患者さんが実際に動く場面に合わせて、評価や指導をします。 自分で生活動作ができるようになるための支援も、その役割です。
配置された人は、その時間は別の算定ができません
なお、精神病棟には名前の似た精神病棟看護・多職種協働加算があります。 対象の病棟も職種も、この加算とは別です。
要件と根拠は、報酬チェックの看護・多職種協働加算(A215)にあります。
おわりに
3つとも、名前から想像した中身と、実際の条文が少しずつずれていました。 点数が付くのか、枠に数えるだけなのか。別の加算か。置く人は誰か。
★迷ったら、名前ではなく条文の言葉で確かめるのが近道です。 実際の請求では、原本と地方厚生局への確認を優先してください。
報酬チェックでは、改定や疑義解釈を毎月点検しています。 3つのページも、変更があれば更新するので、迷ったらまた開いてみてください。
広告
ANQUETE
自主トレ素材庫をもっと使いやすくするために
どんな職種・領域の方に使っていただいているのかを知りたくて、簡単なアンケートを実施しています。
匿名で、回答は約1分です。
関連する報酬チェック
単位数・算定要件・根拠資料はこちらで確認できます
この記事は、報酬に関する資料の種類や探し方を、実際に毎月点検している立場から整理したものです。制度の解釈を示すものではなく、個別ケースの算定可否を判断するものでもありません。資料の構成や公開場所は変更されることがあります。実際の請求にあたっては原本を確認し、判断に迷う場合は保険者・地方厚生局への確認を優先してください。