高齢者の口腔体操、5分で回すときの順番と組み方
公開 2026-08-15|作業療法士・トロル
この記事でわかること
- 口腔体操は「ほぐす → 動かす → 声に出す → 飲み込みの筋トレ」の順に組みます
- パタカラの4音が使う場所は、その前の口・頬・舌の運動でひとつずつ準備できます
- シャキア訓練は仰臥位で行うので、座ったままの流れとは分けます
口腔体操は種目そのものより、並べる順番でやりやすさが変わります。 いきなりパタカラ体操から始めると、声が出ないまま終わってしまうことがあるからです。
順番には理由があります。理由が分かると、時間が足りない日にどこを削るかも決めやすくなりました。
ほぐしてから、声に出して、最後に飲み込みの筋トレ
最初は深呼吸です。呼吸を整える動きなので、口腔体操の導入に向いています。 ここで一度そろうと、そのあとの声かけが通りやすくなります。
次に口と頬。『イー・ウー』の口腔体操は口角を横へ引く動きと唇を前へ出す動きを交互に行うもので、 口唇と頬をまとめて練習できます。頬の膨らませ・すぼませもここに置きます。
そのあとが舌です。前に出す、上あごにつける、左右に動かす。方向を変えて動かしておきます。
鏡があると、それだけで質が上がります
パタカラを後ろに置く理由
パタカラ体操の4つの音は、鍛えるところがそれぞれ違います。 「パ」は口唇を閉じる力、「タ」は舌先の力、「カ」は舌根の力、「ラ」は舌を丸める力です。
並べてみると、直前の2と3でやった動きがそのまま出てきます。 口と頬でパの準備ができていて、舌の運動でタ・カ・ラの準備ができている。 だからパタカラを後ろに置くと、無理なく声が出ます。
- 各音を10回ずつ、はっきりと大きな声で発声します
- 食事の前に行うと、嚥下機能の準備になります
逆に言うと、時間が足りない日はここを軸にできます。 2と3を短くしてパタカラだけ残す、という削り方なら形が崩れません。
飲み込みの筋トレは、座位の流れと分けます
最後に置くのが嚥下おでこ体操です。額に手のひらを当てて押し合い、 5秒保持を5回。舌骨上筋群の筋力強化が目的なので、ここまでの「ほぐす」とは性格が違います。
同じ目的の訓練がもうひとつ、シャキア訓練です。ただしこちらは仰臥位で行います。座ったまま進めてきた流れの中には入れられません。
シャキア訓練は集団体操には向きません
説明に使うイラストは嚥下体操・口腔体操のカテゴリにまとめてあります。この記事で出てきたものは、下に並べておきました。
おわりに
口腔体操は、種目を増やすほど良くなるものではないと思っています。 並びに理由があると、削るときも足すときも判断がつきます。
ほぐして、声に出して、最後に筋トレ。この3行だけ覚えておけば、 手元にある素材の組み合わせでいつでも作れます。
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この記事は、施設内の勉強会・研修づくりの進め方について、作業療法士としての経験をもとに整理したものです。法定研修の要件を満たすことを保証するものではありません。実施が必要な研修の種類・回数・内容は、指定基準や自治体の通知を確認してください。また、掲載内容は医療行為の代替となるものではありません。








