転倒予防体操の組み方、3つの方向から選びます
公開 2026-08-16|作業療法士・トロル
この記事でわかること
- 転倒予防は「支える力・崩れを戻す力・またぐ力」の3方向から選びます
- 各列から1つずつ選ぶと3種目。自主トレとして渡す上限とも合います
- 片足立ちやステップは支持物ありから。段差を使うものは最後に置きます
転倒予防の体操を組むとき、つい下肢の筋力トレーニングばかりになります。 立ち座り、かかと上げ、つま先上げ。どれも大事な種目です。
ただ、それだけだと転ぶ場面のほうが変わりません。 転倒は、力が足りないときだけに起きるわけではないからです。
3つの方向から選びます
1つ目は支える力です。立ち座りやかかと上げのように、体重を支え続ける動きがここに入ります。 筋力トレーニングと呼んでいるものは、だいたいこの列です。
2つ目は、崩れてから戻す力。片足立ちやサイドステップ、ステップ運動が該当します。 バランスを保つ練習というより、崩れたときに足が出る練習と考えると選びやすくなります。
3つ目がまたぐ力です。段差を使った前方へのステップや、段差を用いたサイドステップ。 実際につまずくのは段差なので、またぎ動作そのものを練習する列を用意しておきます。
1つずつ選ぶと3種目になります
安全に置ける順番があります
片足立ちやステップは、それ自体が転倒のリスクを持つ種目です。 だから支持物のあるものから入って、慣れてから外していきます。
- 片足立ちは、まずイスを持った状態から。支持物ありの立ち座りも同じ考え方です
- サイドステップは、座位でのサイドステップから立位へ移せます
- 段差は最後です。転ぶ場面に近いぶん、負荷も高くなります
自宅で1人でやってもらうものは、絞ります
環境の話も、体操と一緒に渡します
体操だけでは届かないところに、環境の要因があります。 スリッパ、コード、段差。実際の転倒はそういう場面で起きています。
僕はスリッパでの歩行のイラストを1枚だけ混ぜるようにしています。 体操の紙に並んでいると、その場で話題にできるからです。
イラストは転倒予防体操のカテゴリにまとめてあります。この記事で出てきたものは下に並べました。
おわりに
転倒予防は種目の数ではなく、方向の組み合わせで決まると思っています。 支える・戻す・またぐ。この3つのどれかが抜けていないかだけ見ておく。
そのうえで、渡す相手が1人でやるのか、見ている場でやるのかを分ける。 この2段で、だいたいの場面は組めます。
この記事に出てくるイラスト
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この記事は、施設内の勉強会・研修づくりの進め方について、作業療法士としての経験をもとに整理したものです。法定研修の要件を満たすことを保証するものではありません。実施が必要な研修の種類・回数・内容は、指定基準や自治体の通知を確認してください。また、掲載内容は医療行為の代替となるものではありません。







