手指の自主トレ、握る・つまむ・両手で使うの順に並べます
公開 2026-08-17|作業療法士・トロル
この記事でわかること
- 手の課題は3列に分かれます。握る(初級)、つまむ(初級〜上級)、両手で使う(中級〜上級)
- 難易度を上げるときは種目ではなく物を変えます。ペグの大きさ、お手玉の大きさ、硬貨の枚数
- 前腕のストレッチと手首の曲げ伸ばしは、握る動作の準備として3列の前に置きます
手の自主トレを渡すとき、種目選びで止まってしまうことがあります。 握る運動、つまむ課題、箸の練習。どれも良さそうに見えるからです。
素材を難易度の順に並べてみたら、きれいに3つの列に分かれました。 この並びが分かると、選ぶ手間はずいぶん減ります。
握る・つまむ・両手で使うの3列です
1列目は握る運動です。グーとパーやタオル握りが入ります。 素材の難易度欄はどれも初級で、座位でも臥位でも安全に実施できるものでした。
2列目がつまむ課題。洗濯ばさみやペグ操作は初級〜中級、硬貨を使った運動は中級〜上級です。 同じ「つまむ」でも、持つものが小さくなるほど難しくなります。
3列目は両手で使う課題になります。 タオルを畳む、お手玉を箸でつまむ。左右に別の役割を持たせる段階です。
両手の課題は、片手が動かない方にも渡せます
難しくするときは、種目ではなく物を変えます
素材の説明を読んでいて気づいたのが、この点でした。 つまむ系の課題には、どれも「物で難易度を変える」書き方がされています。
- ペグ操作:ペグの大きさや形状を変えることで難易度を調整できます
- お手玉の箸練習:つかみやすい大きさから始め、慣れてきたら小さい物に切り替えます
- 硬貨を使った運動:片手で複数の硬貨を操作する課題へ、段階的に上げられます
- 洗濯ばさみつまみ:つまむ指や取り付ける位置を変えて、無理のない範囲で反復します
種目を増やすと、渡す紙も覚えることも増えていきます。 物だけ変えるなら、紙は同じままです。次に来たとき「もう少し小さくしてみましょう」と言えば済む話でした。
始める前に、手首と前腕をほぐします
前腕のストレッチと手首の曲げ伸ばしは、素材の説明で 「握る・物を持つ動作の準備」と位置づけられています。
だから3列の前に、この2つを置きます。 前腕のストレッチは各15〜30秒の保持、手首は肘を動かさず手首だけをゆっくり動かす形です。
力の入れどころに注意が要ります
手指のイラストは手指リハビリ・巧緻動作のカテゴリにまとめてあります。グーとパーは左右それぞれの絵を用意しました。
おわりに
手の課題は種類が多いので、つい良さそうなものを並べたくなります。 僕もペグと箸と洗濯ばさみを全部渡して、結局どれもやってもらえなかったことがありました。
握る・つまむ・両手で使う。まず今どの列にいるかを決める。 そのうえで難しくしたくなったら、種目ではなく物のほうを変える。 この2段にしてから、渡したものが残るようになりました。
この記事に出てくるイラスト
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この記事は、施設内の勉強会・研修づくりの進め方について、作業療法士としての経験をもとに整理したものです。法定研修の要件を満たすことを保証するものではありません。実施が必要な研修の種類・回数・内容は、指定基準や自治体の通知を確認してください。また、掲載内容は医療行為の代替となるものではありません。









