介護職員等処遇改善加算の率、サービスで8倍違います
公開 2026-08-17|作業療法士・トロル
この記事でわかること
- 加算率はサービスで先に決まります。通所介護12.0%に対し訪問リハは1.5%です
- 区分を分ける軸は2つ。体制強化加算の届出と、データ連携システムか連携推進法人か
- 訪問看護と訪問リハは2026年6月から対象。区分がなく単一の率です
- 訪問看護のリハ職の訪問(イ(5))も、率をかける対象に含まれます
処遇改善加算の話になると、だいたい区分の名前でつまずきます。 (Ⅰ)イ、(Ⅰ)ロ、(Ⅱ)イ。似た記号が並ぶので、読む気が失せるところです。
ただ、5つの分野を横に並べてみると、迷うところは2つしかありませんでした。 率がサービスで大きく違うことと、区分を分けている条件が少ないことです。
同じ加算なのに、率が8倍違います
加算率は所定単位数に乗じる形なので、上の率がそのまま収入の差になります。 通所介護の加算(Ⅰ)ロは1000分の120。訪問リハは1000分の15です。
この差は事業所の努力ではなく、サービスの種類で先に決まっています。 訪問リハで「うちは率が低い」と悩んでも、区分を上げて届く数字ではありません。
率をかける相手も、サービスで範囲が違います
区分を分けているのは、たった2つの条件です
通所リハの算定要件を読むと、区分の差がはっきり書いてあります。 加算(Ⅱ)イは、加算(Ⅰ)イの基準からサービス提供体制強化加算の届出要件を除いたもの。 つまり(Ⅰ)と(Ⅱ)を分けているのは、体制強化加算を届け出ているかどうかでした。
イとロの差は、もっと単純です。 ケアプランデータ連携システムを利用しているか、社会福祉連携推進法人に所属しているか。 このどちらかを満たせばロになります。
- 縦の軸:サービス提供体制強化加算(Ⅰ)又は(Ⅱ)の届出があるか → (Ⅰ)か(Ⅱ)か
- 横の軸:データ連携システムの利用、または連携推進法人への所属 → ロかイか
- 加算(Ⅲ)(Ⅳ):キャリアパス要件などの充足範囲が段階的に狭くなる区分です
通所リハと老健は、この6区分がそろっています。 どの区分も、いずれか一つしか算定できません。
訪問看護と訪問リハは、2026年6月に仲間入りしました
訪問看護と訪問リハビリテーションは、もともと処遇改善加算の対象外でした。 令和8年度の期中改定で、2026年6月から新たに対象になっています。
だから区分がありません。訪問看護は1.8%、訪問リハは1.5%の単一の率です。 介護予防訪問リハビリテーションも同じ扱いになります。
訪問看護のリハ職の訪問も、ちゃんと入っています
取得要件は、加算Ⅳに準ずる要件か、令和8年度の特例要件のいずれか。 申請時点では「令和8年度中の対応の誓約」で算定できる配慮措置も置かれています。
サービスごとの率と要件は通所リハの処遇改善加算のページと訪問リハのページで見比べてみてください。
おわりに
処遇改善加算を区分の記号から覚えようとすると、まず挫折します。 僕も最初はそうでした。
先に「サービスで率が決まっている」と押さえ、そのうえで 「体制強化加算の届出」と「データ連携か連携推進法人か」の2つだけ見る。 この順番なら、自分の事業所がどこにいるかは短時間で分かります。
関連する報酬チェック
単位数・算定要件・根拠資料はこちらで確認できます
この記事は、厚生労働省の告示・通知・疑義解釈をもとに、リハビリ専門職の自己点検用に整理したものです。個別ケースの算定可否を判断するものではありません。実際の請求にあたっては原本を確認し、判断に迷う場合は保険者・地方厚生局への確認を優先してください。また、掲載内容は医療行為の代替となるものではありません。