認知症短期集中リハ(通所リハ)、(Ⅰ)と(Ⅱ)の違いと算定条件
公開 2026-08-12|作業療法士・トロル
この記事でわかること
- (Ⅰ)は日ごと・1週間に2日まで、(Ⅱ)は月ごと・1月に4回以上。数え方が違います
- (Ⅱ)はリハビリテーションマネジメント加算(イ)(ロ)(ハ)のいずれかを算定していることが前提です
- (Ⅱ)では、月1回のモニタリングと計画の見直し、医師からの説明までが望ましいとされています
認知症短期集中リハビリテーション実施加算は、通所リハで相談を受けることの多い加算です。 ただ、(Ⅰ)と(Ⅱ)のどちらを取るかで迷う話をよく聞きます。
この2つは金額の大小の違いではありません。 数え方が日ごとか月ごとかという、運用そのものが違います。そこを先に押さえると選びやすくなります。
まずは「3か月だけの集中コース」だと捉える
この加算は、退院(所)日または通所開始日から起算して3か月以内という期間の縛りがあります。 (Ⅰ)も(Ⅱ)も、ここは共通です。
対象になるのは、認知症であると医師が判断した方のうち、リハビリによって生活機能の改善が見込まれると判断された方です。 認知症の診断があれば自動的に対象、という作りではありません。
実施するのは、医師、または医師の指示を受けた理学療法士・作業療法士・言語聴覚士です。 あわせて、担当するセラピストが適切に配置されていること、利用者数がセラピストの数に対して適切であることも要件になっています。
(Ⅰ)と(Ⅱ)の違いは、数え方と前提条件
- 加算(Ⅰ):日ごとに算定します。1週間に2日を限度として、個別にリハビリを実施します
- 加算(Ⅱ):月ごとに算定します。1月に4回以上リハビリを実施することが条件です
実務でいちばん効いてくるのは、(Ⅱ)には前提がある点です。 リハビリテーションマネジメント加算の(イ)(ロ)(ハ)のいずれかを算定していることが要件になっています。 リハマネを取っていない事業所は、(Ⅱ)を選べません。
もう1つ、(Ⅱ)では通所リハビリテーション計画に、実施頻度・実施場所・実施時間等を記載することが求められます。 「週◯回」だけでなく、どこで何分やるかまで計画に落とすということです。
選ぶ順番はここから
(Ⅱ)は「月1回の見直し」までが1セット
(Ⅱ)については、留意事項通知に手順の記載があります。 利用者の認知症の状態に対して、支援内容や利用回数が妥当かを確認するためです。
1月に1回はモニタリングを行い、通所リハビリテーション計画を見直す。 そのうえで医師から利用者またはその家族に説明し、同意を得ることが望ましい。そういう書き方です。
条文上は「望ましい」であって、必須の要件として書かれているわけではありません。 ただ、これは令和6年度の改定で新しく書き加えられた部分です。 何もしていない状態が続くと、説明を求められたときに困ることになりそうです。
3か月で終わったあとをどうするか
この加算は3か月で終わります。終わったあとに何を続けるかは、計画の側で決めておく話です。 集中的にやった内容のうち、家や通所の場面で続けられるものを残しておくと、切れ目が小さくなります。
単位数の詳細や根拠になる告示へのリンクは通所リハビリテーションの報酬チェックにまとめています。老健の入所で算定する同名の加算は要件が別なので、そちらは老健のページで確認してください。
おわりに
(Ⅰ)と(Ⅱ)は、上位・下位の関係ではありません。 週2日までを個別にきっちりやるのか、月4回以上を計画に沿って組むのか、という運用の違いです。
自分の事業所がリハマネ加算をどう取っているか。ここを先に確認すると、迷う場面がひとつ減ります。
関連する報酬チェック
単位数・算定要件・根拠資料はこちらで確認できます
この記事は、厚生労働省の告示・通知・疑義解釈をもとに、リハビリ専門職の自己点検用に整理したものです。 個別ケースの算定可否を判断するものではありません。 実際の請求にあたっては原本を確認し、判断に迷う場合は保険者・地方厚生局への確認を優先してください。 また、掲載内容は医療行為の代替となるものではありません。