認知症の加算4つ、場所・人・やり方・対象者で分かれます
公開 2026-08-17|作業療法士・トロル
この記事でわかること
- 4つは順番ではありません。場所・人・やり方・対象者と、見ているものが違います
- 専門ケア加算とチームケア推進加算は併算定不可。日で数えるものと月で数えるものです
- 若年性の受入加算は老健120単位/日、通所60単位/日。除外される加算も分野で違います
老健の報酬表を開くと、認知症の加算が4つ並んでいます。 認知症ケア加算、認知症専門ケア加算、認知症チームケア推進加算、若年性認知症入所者受入加算。
名前が似ているので、上位互換のように見えてしまいます。 でも算定要件を読み比べると、4つとも見ているものが違いました。
場所・人・やり方・対象者の4つです
認知症ケア加算が見ているのは場所です。 他の入所者と区別した施設と設備を持ち、単位ごとの入所者数は10人が標準。 家族に介護方法を伝えるための30平方メートル以上の施設も要件に入っています。
認知症専門ケア加算が見ているのは人。 認知症介護の専門的な研修を修了した者を、対象者の数に応じて配置します。 対象者が20人未満なら1人以上で、そこから10人増えるごとに1人ずつ増える形です。
チームケア推進加算はやり方を見ます。 行動・心理症状の評価を計画的に行い、評価に基づく値を測定し、 カンファレンスと計画の見直しを回していく。手順そのものが要件になっています。
若年性認知症入所者受入加算だけは対象者で決まります。 初老期における認知症によって要介護者等となった方に、個別の担当者を定めることが中心です。
専門ケアとチームケアは、どちらか一方です
この2つは併算定できません。どちらか一方を選ぶことになります。 そして数え方が、片方は1日につき、もう片方は1月につきでした。
まるまる30日入所している方で並べてみます。 専門ケア加算(Ⅰ)は3単位×30日で90単位。チームケア推進加算(Ⅰ)は150単位です。
(Ⅱ)どうしだと4単位×30日で120単位となり、チームケア推進加算(Ⅱ)の120単位と同額になります。 31日の月なら124単位で上回り、28日なら112単位で下回る。月の長さで入れ替わるわけです。
金額で選ぶ話ではありません
若年性は3分野にあり、単位が2倍違います
若年性認知症の受入加算は、老健にも通所介護にも通所リハにもあります。 老健の入所者受入加算が120単位/日で、通所の利用者受入加算は60単位/日でした。
要件はどれも同じ形です。 初老期における認知症によって要介護者等となった方に、個別の担当者を定めること。
- 老健:認知症短期集中リハビリテーション実施加算を算定している場合は算定しません
- 通所介護:認知症加算を算定している場合は算定しません
老健の除外先がリハの加算になっているのが、リハ職には効いてくるところです。 認知症短期集中リハを入れるかどうかで、施設側の算定が動きます。
それぞれの要件は認知症専門ケア加算のページと若年性認知症入所者受入加算のページで確認してください。
おわりに
認知症の加算が4つ並んでいるのは、増やしたかったからではないと思います。 場所を作った施設、人を育てた施設、やり方を回している施設、若い方を受け入れた施設。 それぞれ別のことを評価しているからです。
だから「うちはどれを取れるか」ではなく、「うちは何をしているか」から入るほうが早い。 そう考えると、4つの並びも読みやすくなります。
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単位数・算定要件・根拠資料はこちらで確認できます
この記事は、厚生労働省の告示・通知・疑義解釈をもとに、リハビリ専門職の自己点検用に整理したものです。個別ケースの算定可否を判断するものではありません。実際の請求にあたっては原本を確認し、判断に迷う場合は保険者・地方厚生局への確認を優先してください。また、掲載内容は医療行為の代替となるものではありません。