「算定要件」と「施設基準」は何が違うのか
公開 2026-08-12|作業療法士・トロル
この記事でわかること
- 施設基準は事業所を見るもの、算定要件は利用者ごと・月ごとに見るものです
- 告示も分かれています。算定基準は第95号、施設基準は第96号です
- 施設基準には届出がセットです。基準を満たしていても、届け出ていなければ算定できません
加算の話をしていると、「算定要件は満たしている」と「施設基準を届け出ている」が混ざることがあります。 似た言葉ですが、見ている対象が違います。
ここを分けて考えられるようになると、「実務はやれているのに算定できない」という状態の理由が分かります。
片方は事業所を見て、もう片方は利用者を見ています
- 施設基準:うちの事業所にやれる体制があるか。人の配置、部門の設置、研修などです
- 算定要件:この利用者に、この月に算定してよいか。対象者、実施内容、回数、時期などです
施設基準は、一度ととのえれば以後ずっと効きます。 算定要件は、利用者ごと・月ごとに毎回みることになります。性質がまったく違います。
資料の側でも分かれています
この違いは、告示の分かれ方にもそのまま表れます。介護保険だと次のような形です。
| 決めていること | 資料 |
|---|---|
| 加算などの算定基準 | 厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号) |
| 施設基準 | 厚生労働大臣が定める施設基準(平成27年厚生労働省告示第96号) |
調べていて片方しか出てこないときは、もう片方の告示を見ていない可能性があります。 番号が隣どうしなので、セットで確認する癖をつけると漏れにくくなります。
いちばん多いつまずきは、届出です
施設基準には、たいてい届出がセットになっています。 基準を満たしているだけでは足りず、届け出て初めて算定できる、という作りです。
たとえば老健の安全対策体制加算では、施設基準に適合したうえで、 電子情報処理組織を使用する方法により都道府県知事へ届出を行っていることが求められます。
実務はできているのに算定できない状態
先に施設基準を見るほうが早いです
新しい加算を検討するとき、算定要件から読み始めることが多いと思います。 ただ、順番としては施設基準を先に見るほうが早いです。
施設基準を満たせないなら、算定要件をどれだけ読み込んでも算定できません。 逆に施設基準さえととのえば、あとは利用者ごとの判断になります。
報酬チェックの各ページでは、算定要件と、根拠になる告示のリンクをまとめて載せています。 施設基準の告示にも直接飛べるので、分野ごとのページから確認してみてください。
おわりに
施設基準は事業所の話、算定要件は利用者の話。 この分け方を持っておくと、誰に確認すればよいかも決まります。
施設基準や届出のことは管理者や事務の担当へ。 算定要件のことは、その利用者を担当している人と一緒に見る。役割が分かれていると、話が早くなります。
関連する報酬チェック
単位数・算定要件・根拠資料はこちらで確認できます
この記事は、報酬に関する資料の種類や探し方を、実際に毎月点検している立場から整理したものです。制度の解釈を示すものではなく、個別ケースの算定可否を判断するものでもありません。資料の構成や公開場所は変更されることがあります。実際の請求にあたっては原本を確認し、判断に迷う場合は保険者・地方厚生局への確認を優先してください。