移行支援加算と12月超減算、長く続けるほど減る設計です
公開 2026-08-17|作業療法士・トロル
この記事でわかること
- 介護予防訪問リハの12月超減算は1回30単位。改正前の5単位から6倍に拡大されました
- 減算を避ける要件は2つ。リハビリテーション会議の実施とLIFEを用いたデータ提出です
- 移行支援加算は訪問リハ17単位/日、通所リハ12単位/日。終了者の3%超などの要件があります
- 移行支援加算と事業所評価加算は、評価対象期間の次の年度内に限って算定できます
リハビリの終わり方について、現場で話題になることがあります。 いつまで続けるのか、どこで区切るのか。答えの出しにくいテーマです。
報酬の側から見ると、その答えはわりとはっきりしていました。 長く続けるほど減り、次へ渡すと増える。そういう向きに作られています。
減る側と増える側が、両方あります
減る側は、介護予防訪問リハビリテーションの長期利用減算です。 利用開始月から起算して12月を超えて提供する場合、1回につき30単位が引かれます。
この減算、改正前は5単位でした。令和6年度改定で30単位に拡大されています。 6倍になったわけで、伝えたいことがはっきり出ている改定だと思いました。
12月を超えても、減らさない道があります
なおこの12月超減算は、介護予防のほうの仕組みです。 要介護の訪問リハビリテーション費には設定されていません。
増える側は、通所介護等へ渡したときです
移行支援加算は、利用者の指定通所介護事業所等への移行を支援した場合に算定します。 訪問リハが1日につき17単位、通所リハが1日につき12単位。
通所リハのほうは、要件に具体的な数字が並んでいます。 評価対象期間に終了した方のうち、通所介護等を実施した方の割合が3%を超えていること。
- 移行先の数え方:通所介護等に、通所リハと介護予防通所リハは含めません
- 確認の窓:終了日から起算して14日以降44日以内に、実施状況を確認して記録します
- 回転率:12を利用者の平均利用月数で除して得た数が27%以上であることも要件です
移行のときは、リハビリテーション計画書を移行先へ提供します。 利用者の同意を得たうえで、全項目でなくてよいとされています。
本人・家族等の希望、健康状態と経過、リハビリテーションの目標、 提供したサービスの内容。必要な情報を抜粋して渡して差し支えありません。
この加算は「翌年度」に付きます
移行支援加算は、評価対象期間の末日が属する年度の次の年度内に限って算定できます。 通所リハの評価対象期間は、算定する年度の初日の属する年の前年1月から12月まで。
届出を行った年については、届出の日から同年12月までが対象になります。 介護予防訪問リハの事業所評価加算も同じ形で、1月につき120単位です。
思い立った年には取れません
要件の全文は通所リハの移行支援加算のページで確認できます。
おわりに
リハビリを終わらせる話は、現場では言い出しにくいものです。 利用者にも家族にも、切られたと受け取られるかもしれません。
ただ制度の側は、続けることより次へ渡すことを評価する向きに動いています。 その向きを知っておくと、終わり方を計画に書く理由を説明しやすくなるはずです。
実際の請求では、原本と保険者・地方厚生局への確認を優先してください。 個別のケースで算定できるかどうかは、この記事では判断できません。
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単位数・算定要件・根拠資料はこちらで確認できます
この記事は、厚生労働省の告示・通知・疑義解釈をもとに、リハビリ専門職の自己点検用に整理したものです。個別ケースの算定可否を判断するものではありません。実際の請求にあたっては原本を確認し、判断に迷う場合は保険者・地方厚生局への確認を優先してください。また、掲載内容は医療行為の代替となるものではありません。