入浴動作の指導、座る・洗う・またぐ・立つに分けます
公開 2026-08-18|作業療法士・トロル
この記事でわかること
- 入浴は座る・洗う・またぐ・立つの4場面。どこでつまずくかで渡す絵が決まります
- 入浴素材4点すべてに床の滑りへの注意があり、環境を先に見る必要が分かります
- 手すりは引っ張るのではなく支えとして使う。階段の指導とまったく同じ考え方です
- 洗う動作は、練習して届かせるか長柄ブラシで届かせるかを早めに決めます
入浴動作の指導は、範囲が広くて困ります。 脱衣所から浴槽まで、動作がいくつも続くからです。
素材を並べてみたら、4つの場面に分かれました。 座る、洗う、またぐ、立つ。この単位で見ると整理できます。
4つの場面に分けます
入浴の相談を受けたとき、まず聞くのはこの4つのどこかです。 「お風呂が心配で」だけだと、絵を4枚渡すことになってしまいます。
またぐのが怖いのか、立ち上がれないのか、足先が洗えないのか。 場面が決まれば、渡す紙は1枚で足ります。
洗う動作には、道具の選択肢があります
4点すべてが、床の滑りに触れています
素材の説明文を読み返して、はっきりした共通点がありました。 入浴に関する4点すべてに、床の滑りへの注意が書かれていたことです。
立ち座りでは滑りやすい床面での重心移動、浴槽またぎでは滑り止めマット。 洗体の2枚にも、床の滑り具合という言葉が出てきます。
★つまり入浴では、動作の練習より先に環境を見たほうがいいということです。 滑り止めを1枚敷くほうが、立ち上がり練習より早く効く場面があります。
手すりの使い方は、階段と同じです
浴室椅子からの立ち座りの説明には、手すりの使い方が書いてあります。 引っ張るのではなく、つかんで体を引き上げるように使うこと。
これは階段の指導とまったく同じ考え方です。 場所が変わっても、手すりに求める役割は変わりません。
- 立ち上がる前:滑りやすい床では、直前に重心を前へ移すことを意識してもらいます
- またぐとき:手すりをしっかり持って、片脚ずつゆっくり
- 洗うとき:椅子からの転落にも注意します。座面の安定を先に確かめます
浴室は狭くて、つかまるところが限られます。 だからこそ、どこに手すりを付けるかの相談とセットになる場面です。
環境の話は、家族にも一緒に伝えます
入浴やトイレの動作のイラストは無料素材の一覧から探せます。この記事で出てきたものは下に並べました。
おわりに
入浴は、退院前にいちばん相談される動作かもしれません。 そして本人が「もう大丈夫」と言いたくなる動作でもあります。
だから4つの場面に分けて、どこが心配かを本人の言葉で聞く。 そのうえで、床と手すりを先に見る。この順番で話すようにしています。
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この記事は、施設内の勉強会・研修づくりの進め方について、作業療法士としての経験をもとに整理したものです。法定研修の要件を満たすことを保証するものではありません。実施が必要な研修の種類・回数・内容は、指定基準や自治体の通知を確認してください。また、掲載内容は医療行為の代替となるものではありません。




