施設内の勉強会資料、作りはじめる前に決める3つ
公開 2026-08-12|作業療法士・トロル
この記事でわかること
- スライドを開く前に、誰に・何をしてほしくて・何分か、の3つを紙に書きます
- 持ち帰ってほしいことはひとつだけ。行動の形にすると自然に絞れます
- 映す用と配る用は分けます。1つで兼ねると、どちらも中途半端になります
施設内の勉強会を任されたとき、いきなりスライドを開いていないでしょうか。 僕は昔それをやって、40枚の資料を作って15分で話しきれない、ということを何度かやりました。
資料が厚くなる原因は、たいてい作りながら考えていることです。 作る前に決めておくことが3つあります。紙に書くだけなので5分で終わります。
スライドを開く前に、紙に3つ書く
- 誰に話すのか:新人か、ベテランか、他職種か。同じテーマでも前提の説明量がまるで変わります
- 終わったあと、何をしてほしいのか:ひとつだけ選びます
- 何分もらえるのか:枚数はここから逆算します
この3つは、入れる内容を決めるためのものではありません。 入れない内容を決めるためのものです。そこが効きます。
いちばん難しいのは「ひとつだけ」
伝えたいことは、たいてい5つくらいあります。 ただ、5つ話すと5つとも残りません。参加者の側から見ると、これは実感があると思います。
自分が受けた研修を思い出してみてください。 内容を5つ覚えているものは、まずないはずです。
行動の形にすると絞れます
15分なら、伝えられるのは1つです
時間から逆算すると、枚数の目安が決まります。 1枚あたり1分前後で話すとして、15分なら15枚前後。うち導入とまとめで数枚使います。
残りが本題に使える枚数です。だいたい10枚くらいでしょうか。 そこに5つのテーマは入りません。物理的に入らないことが分かると、諦めがつきます。
「映す用」と「配る用」は分ける
1つの資料で両方を兼ねようとすると、どちらも中途半端になります。 映す用は文字が多すぎて読みにくく、配る用は情報が足りなくて後から意味が分からない、という状態です。
- 映す用:文字を減らします。話す内容は口で言うので、スライドには見出しと図だけ残します
- 配る用:後から一人で読んで分かる形にします。話した内容を1〜2行の補足として足しておきます
とはいえ、2種類作るのは手間です。 現実的なのは、映す用を作ってから、ノート欄に補足を書いて印刷する形かなと思います。
説明に使うイラストは無料素材から持っていってください。運動の説明は、文章より絵のほうが早いです。
おわりに
勉強会の資料づくりで消耗している方は多いと思います。 でも、消耗している原因は作る手が遅いからではありません。決めていないまま作り始めているからです。
誰に、何をしてほしくて、何分か。 この3つを紙に書いてから開くだけで、作る時間はかなり短くなります。
この記事は、施設内の勉強会・研修づくりの進め方について、作業療法士としての経験をもとに整理したものです。法定研修の要件を満たすことを保証するものではありません。実施が必要な研修の種類・回数・内容は、指定基準や自治体の通知を確認してください。また、掲載内容は医療行為の代替となるものではありません。